以前にPythonを使った株価のローソク足チャートを描く方法を紹介しました。
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Pythonのmplfinanceでローソク足チャートを描く方法
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Pythonを使って株価の出来高を分析し、買い時・売り時を見極める方法について紹介します。
以前にPythonを使った株価のローソク足チャートの描き方を紹介した記事に続く内容です。
ローソク足チャートは出力できたましたが、出来高は表示できませんでした。
そもそも出来高って何でしょうか?
また、どのように活用すれば良いのでしょうか?
僕は日経平均やGAFAMの株価チャートをPythonで出力してツイートするなど、
株価チャートの分析に取り組んでいます。
ここではその疑問に答えていきたいと思います。
出来高とは?
出来高とは、売買された取引量を表す指標です。
よく株価チャートの下で見かける棒グラフです。
出来高が多いほど活発に取引されているので、
その銘柄の人気度や注目度を知ることができます。
反対に出来高が少ない株式は「流動性リスク」があるので注意が必要です。
※流動性リスクとは出来高が少く、
希望した価格で購入や売却できない可能性が高くなることです。
Pythonコード解説
全体のコードを紹介します。
import mplfinance as mpf
import datetime
import pandas_datareader.data as pdr
import yfinance as yf
yf.pdr_override()
# ディレクトリを指定して下さい。
directry='C:/Document/メカタナブログ/'
# 期間
start="2022-10-01"
end=datetime.datetime.today()
# 銘柄(トヨタ自動車)
ticker="7203" + ".T"
# データ取得
df=pdr.get_data_yahoo(ticker,start,end)
df.sort_index(ascending=True,inplace=True)
# チャート描写
mpf.plot(df, type='candle',style='yahoo',volume=True,tight_layout=True,title=str(7203),figsize=(6,3),
savefig=directry+str(7203)+".jpeg")
出来高を分析するためには、ローソク足チャートと同様にPythonを使って簡単に表示することができます。
下の記事でも紹介したチャート描写の行にvolume=True
と追記するだけで、
ローソク足チャートと出来高が表示できます。
簡単ですよね。
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出来高と株価の関係
出来高を理解し、さらにPythonでも表示することができました。
次は出来高と株価について解説します。
株価と出来高の関係
- 株価と出来高は連動しやすい
- 出来高が株価に先行することもある
株価と出来高は連動しやすい
株価と出来高は連動する傾向があります。
株価が上がれば出来高が伸び、逆に株価が下がれば出来高も減ります。
これは株価が上がると『買って儲けよう』とする人が増えるので、出来高も増えます。
株価が急上昇すると『今買わないと乗り遅れる』と考え、
買いが殺到するので出来高は一気に伸びます。
逆に株価が下がると買う人も減るので出来高も減ります。
大型株と比べて小型株や新興市場株は出来高が少ないので、増減の変化がわかりやすいです。
もし出来高と株価が上昇したら、どこかの機関投資家が大量の買い注文した。
または、どこかの証券アナリストが株価の目標価格を引き上げた為、
買い注文が殺到した可能性があります。
出来高の増減がわかりやすいほど株価の先行きを読みやすくなります。
出来高が株価に先行することもある
株価が動き出す前に出来高が先に動き出すこともあります。
例えば株価がある程度下がると『そろそろ反転するのでは?』と、
買いを入れる人が出てきます。
そのため株価が反転するより出来高が先に増えることがあります。
これは『セリングクライマックス』という、
株が売りつくされる下落相場の最終局面でその後は株価が反転することが多いです。
最後に
出来高と株価の関係性を理解することで、
株式投資における買い時や売り時を見極めることができます。
しかし、単純に出来高が多いからと言って必ずしもその銘柄が魅力的であるとは限りません。
株式投資には様々な要因が関わるので、投資判断をする際には出来高だけでなく、
企業の財務状況や業績などを総合的に分析する必要があります。
さらに、Pythonを使った株価チャートの描画やデータ分析は、投資家にとって非常に便利なツールとなっています。Pythonには多数のライブラリがあり、株価データの収集や分析、可視化などの作業を効率的に行うことができます。
実際に株を売買するときは、出来高だけで判断するのは危険です。
他のテクニカル分析とファンダメンタルズ分析と併用して使用することをおすすめします。
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今回は以上です。